スタッフ研修R5年8月 「接遇マナー9か条」

 R5年8月は接遇マナー9か条について学びました。

 

接遇とは、お客様が必要としていることをくみ取り、思いやりの気持ちを持って接客する技術のことです。

近年では介護の現場でも「接遇」が重要視されるようになってきています。介護現場での「接遇」とは利用者様の満足感や喜びに繋がる支援を行うことに重きが置かれます。

利用者様へ寄り添う姿勢とニーズの把握、何より相手を尊重して応対することが大切です。

 

➀ あいさつ

あいさつはコミュニケーションの入口です。

一般的に「大きな声で明るくはっきり」があいさつの基本となります。

まずは、ヘルパー自ら積極的にあいさつしましょう。

② 身だしなみ

身だしなみに、仕事に対する姿勢や気持ちが現れます。

清潔感はもちろんのこと、身体介護を実施することもあるため、

機能面や利用者様の安全面にも配慮した身だしなみを心がけましょう。

③ 表情・態度

利用者様や家族は、ヘルパーの普段の表情や態度をよく見ています。

自分に向けられたものではなくとも、ヘルパーが険しい表情をしていると不信感を抱きますし、

忙しそうにバタバタしていると話しかけたくても躊躇してしまいます。

良好な関係を築くためには、自然な笑顔と優しく余裕のある対応が必要です。

忙しい介護現場ですが、いつも明るい笑顔でいるように心がけましょう。

④ 言葉づかい

接遇において、丁寧な言葉づかいは絶対条件です。

正しい敬語を使い、相手の耳にすっと届きやすい言葉で話しましょう。

ただし、あまりにも堅苦しい言葉や言い回しは、利用者様に心の距離を感じさせ、

気軽に話せる関係性を築きにくくなる場合があります。

⑤ 訪問予定時間の厳守

時間厳守は、社会人として当然に守るべきマナーです。

訪問の予定時間より早すぎるのもいけません。目安としては5分前訪問がベストです。

⑥ 節度を取った行動

訪問介護はあくまでサービス業。利用者様は「お客様」です。

そしてヘルパーは、利用者の自宅に上がらせてもらう立場にあることを忘れてはいけません。

⑦ 声掛けの徹底

介護現場では、利用者への声かけに始まり、声かけで終わることが基本原則です。

身体介護や生活援助、いかなる場面においても「これから体をきれいに拭きますね」

「これから部屋の掃除をしますね」などと必ず声かけを行いましょう。

何かをする前に声かけを行うことで、相手は何をされるのかを理解でき、

安心してヘルパーを受け入れられるわけです。

⑧ 過剰サービスは控える

介護保険法に基づく訪問介護の基本理念は、自立支援。

単に利用者様の要望に応えるだけの支援は、利用者のできることを奪い、

主体性を損なわせる要因となります。

利用者の有する能力に応じ、「できることは自ら行ってもらう」あるいは「ヘルパーと一緒に行い、

できることを増やす」よう促していくのがヘルパーに求められる専門性です。

また「今回だけですよ」といった特別待遇は、いつの日かそれが当たり前になります。

ヘルパーは家政婦ではないと自覚し、専門職として適度な距離感を保つよう意識しましょう。

⑨ 金銭の取り扱い

訪問介護では、利用者の金銭を一時的に預かることがあります。

例えば、買い物代行など金銭を取り扱う際には、《いくら使ったか、いくら預かったか、

お釣りはいくらか》をレシートとともに利用者と確認するなど十分な配慮が必要です。

また利用者様の中には「お金を貸してほしい」「一時的に立て替えてほしい」などと訴えてくる人も

います。こうした金銭の貸し借りは、後々のトラブルを誘引しますので丁重に断るようにしてください。

 

(研修のまとめ)

今回は、接遇マナー9か条を学びました。

日々、意識していることではありますが改めて振り返ることでとても勉強になりました。

 

特に参加者の方で、声が上がったのは「過剰なサービスは控える」でした。

利用者様とのコミュニケーションだと思うあまりに、もう少しだけがどんどん増えてしまわないよう節度を持ったサービスが大切だと実感しました。

 

あとは、金銭の取り扱いです。

買い物などで預かる際は、いくら預かったのか、いくら使ったのかレシートなどできっちり明確化していくことが大事だと改めて感じました。