スタッフ研修R5年6月「改善したい尿もれ」

R5年6月は尿もれの改善について学びました。

 

尿もれ(尿失禁)のタイプは大きく2つに分けられます。

一つは「切迫性尿失禁」もう一つは「腹圧性尿失禁」です。

 

「切迫性尿失禁」は急におしっこがしたくなって、トイレまで間に合わずにもれてしまうタイプです。

手を洗った時や水の流れる音を聞いた時、ドアノブに手をかけた時などによく起こります。原因の多くは年齢によるものです。

男性では前立腺肥大症が原因となることもあります。

治療は生活習慣の改善や骨盤体操、飲み薬が中心となります。

 

「腹圧性尿失禁」はせきやくしゃみ、お腹に力を入れた時にもれてしまうタイプで、患者さんは女性に多く、出産や年齢による筋力低下により起こります。

治療は生活習慣の改善や骨盤体操を行います。

飲む薬はあまり効果がないことが多いので、改善がない場合や重症では手術となります。

 

骨盤底筋トレーニング

1.「仰向け」に横になり、両膝を三角に曲げる

  息を吐きながら、骨盤底筋を引き締める

  5~10秒はど息を止めた後、ゆっくり吸いながら骨盤底筋を緩める

  8~12回繰り返して1セット

  1日4~6セットが目安

2.「仰向け」の時と同じ手順を「四つんばい」で行う

  両腕で体を支えることができない人は両膝をついて行う

3.「座った状態」で先の2つと同じ手順で行う

  寝て行うトレーニングと異なり、上にある内臓を支えることになるので、少し負荷が高くなります  

  力まずに呼吸を止めずにできるか確認してから行いましょう

4.「立った状態」で同じ手順で行う

  上にある内臓を支えるので座位でのトレーニング同様やや負荷が強くなります

  4種類どれでも出来る人は寝て行うトレーニングと座って、または立って行うトレーニングを組み合わせてやってみるといいでしょう

 

(研修まとめ)

なんの前ぶれもなく急に尿もれ?と感じるとびっくりするし怖いです。

尿もれ、尿失禁とは、尿が自分の意志に関係なく排出されてしまう状態だそうです。

失禁のタイプを知り、状態の観察、衣類の工夫、パット、オムツなど適切な対応をしていき、デリケートな問題なのでプライドを傷つけない対応をすることが大切だと思います。

介護していくには、療養者の排尿パターンや排尿後の様子を観察することも忘れないことが重要だと思います。