R4年12月はナトリウム異常と慢性炎症について学びました。
私たちは体外から栄養や水分を食事で体内に取り込み、不要なものや老廃物は便や
尿として体外に排泄することで、身体を構成する水分や電解質などの成分(体組成成分)のバランスを保っています。
重要な体内電解質の一つにナトリウムがあり、一般的な血液検査で血中濃度が測定できます。
主に塩化ナトリウム(食塩)として腸から吸収され、腎臓から尿として排泄されます。
ナトリウムは体内の水分量や浸透圧の維持、筋肉、神経の電気活動に役立っています。
低ナトリウムになると疲労感の自覚、けいれん、理解力の低下が起こる
高ナトリウムになると口渇感を自覚、けいれんや錯乱が起こる
→どちらも進行すると意識状態が悪化する!危険!
ナトリウム異常は細胞外液のナトリウムと水分量のバランスが崩れて生じます
(原因)
塩分、水分摂取の過不足、多量発汗、長期の嘔吐や下痢
心不全・腎不全・肝硬変などの病気の影響
薬やホルモンの影響、利尿剤
飲食による摂取
健康な方は運動後や汗を大量にかいたあとに、ナトリウムを含んだスポーツドリンクや経口補水液などで水分補給することが予防につながります。
水中毒に注意!
一度に大量の水を継続的に摂取すると血中ナトリウム濃度が低下し、めまいや頭痛、頻尿といった症状が現れます。
これを水中毒といい、重度では意識障害や呼吸障害など命の危険もあります。
精神疾患を患う人によく見られる症状ですが、冬期は乾燥対策として加湿した部屋に長時間いるせいで、高齢者が喉の渇きを感じ必要以上に水分摂取してしまい、水中毒を引き起こすこともあります。
アレルギー根底は「炎症」です
炎症には二つあり、一つは傷を負うと赤く腫れて痛む反応。
もう一つは慢性炎症といい、体内で静かに組織を破壊し、痛みもなく糖尿病、肥満を引き起こします
症状をチェック
・いつも眠い
・集中力が続かない
・ぼーっとする
・頭の回転が遅いと感じたり、学習能力や記憶力の低下
炎症を起こす三大食物
① 小麦に多く含まれるグルテン
② 砂糖、ブドウ糖液糖
③ オメガ6の摂り過ぎ
(クルミオイル、ごま油、ひまわり油、べにばな油、大豆油、コーン油)
炎症を抑制する食物
① ココア
② きのこ
③ オメガ3(エゴマ油、亜麻仁油、青魚)
慢性炎症をチェックし、バランス良い食事を心がけ、早めの解消をめざしましょう
(研修まとめ)
厚生労働省が提唱する成人が一日に必要な水分量は2.5Lとなっています。
そのうち飲み水として摂取する水の量は1.2L程度です。
また身体には約0.9%の食塩水と同じ浸透圧の血液が循環しています。
そのため汗をかいたら、水分だけでなく、塩分補給が必要となります。
夏場や大量に汗をかく運動時などには、熱中症予防として塩分と糖分を含んだ水分補給が効率的です。
ナトリウムの値が異常になると身体のバランスが崩れ、普段から口に入れるものには注意し、特に高齢は塩分糖分の摂り過ぎには注意が必要だと思います。
普段の生活から適切な食生活と適度な運動を続けることで免疫力を上げることができ、病気にならない健康な生活につながると思います。