スタッフ研修R4年9月「嚥下障害における予防対策」

R4年9月は嚥下障害における予防対策について学びました。

 

加齢や病気によって神経や筋肉の機能が低下すると、飲み込むタイミングに嚥下中枢の指令が間に合わず、食べ物が気管に入ってしまいます。咳き込むことで出そうとするとむせます。

 

むせる → 気管に入った食物を吐き出そうとする体の危険回避動作

むせない・咳き込まない → 防御反射が働いていない → 危険な状況

 

むせの原因 

食べるときの姿勢

体が傾いていたり、あごが上がっていたりするとむせやすくなる

一口の量が多すぎる

 

飲み込みにくい原因

 歯がなくなり、かみ合わせが悪くなった

 加齢により口のまわりや舌の筋力低下

 脳梗塞のまひにより舌の動きが悪くなることもある

 

うまく食べられない、飲み込めない状態を嚥下障害という

体重が減ったり、低栄養を起こしたり、誤嚥性肺炎を引き落とす可能性がある

口の中の乾燥も咀しゃくや飲み込みが悪くなる要因

食事前の唾液腺マッサージも有効

 

予防

あいうべ体操  口呼吸をやめ、免疫能力を高める鼻呼吸を行うために開発された

        食べること、飲み込むことに必要な筋肉を鍛え、口のまわりのストレッチに役立つ

舌を正しい位置にもっていくことで唾液の分泌を促す

口を大きく開けて「あ~い~う~べ~」と動かす

朝昼夜の1330セットを目安に行う

道具も要らず、子どもからお年寄りまで簡単に誰でもできる

 

 あ   できるだけ大げさに 声は少しでOK

 い   1セット4秒前後のゆっくりとした動作で

 う   一日30セット(3分間)を目標にスタート

 べ   あごに痛みのある場合は「い~う~」でもOK

 

 高齢で滑舌が悪くなり、食事がとりにくくなると、人と会うのが面倒で、外出が減り家にとじこもりが

 ちになる。口の機能の衰えは身体の衰えとつながります。

 食べこぼしなどちょっとした兆候にも注意。

 家族など身近な人が早めに気付いて適切な対応をすれば回復する機能もある。

 

(研修まとめ)

 食事の時の姿勢に気をつけることや椅子やテーブルが高すぎないように心掛ける。

 体の姿勢は真っすぐ背筋を伸ばしてあごを引く。

 調理では、飲み込みやすいように軟らかく煮たり、とろみ剤を使ったり、一口の量にして多くを口に入

 れないことが大切である。     

飲食物や唾液が送り込めないと食べ物の通路に問題が生じ、うまく飲み込むことが出来ず、嚥下に時間

がかかりむせ込むことが多くなれば、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性もあります。

だから介護職はちょっとした兆候も見逃さないようにしていくことが大切だと思

います。