スタッフ研修R4年4月「高齢者に多い誤嚥性肺炎の予防」

R4年4月は誤嚥性肺炎の予防について学びました。

 

高齢になり、噛む力が低下して固い物が噛めない、よくむせる、口の中が乾燥する、滑舌が悪くなるといった症状を抱えている方々がいます。

「オーラルフレイル」といい、口腔内の衰えのことで「老化の始まり」のサインといわれます。

これを放置すると…食事摂取が進まない

           ↓

         必要な栄養が体内に取り入れられない

           ↓

         全身の筋肉や心身の活力の衰え

           ↓

         要介護状態となるリスクが高まる

 

全身の筋肉が衰えると、嚥下機能も衰えて誤嚥に繋がります。

誤嚥とは、食べ物や飲み物などが食道でなく気管に入ってしまうことで、その時に口の中の細菌が気管や肺に入り込んでしまうことで誤嚥性肺炎を起こします。

誤嚥性肺炎を起こさないためには、オーラルフレイルにならない、嚥下機能を落とさないために、のどを鍛える訓練も有効です。

 

のどを鍛える訓練

①頭部挙上訓練…仰向けになり、肩を床につけた状態で頭のみを挙げたまま足先を見る。

1分間の挙上と1分間の休憩を1セットとして1日3セット行う。

②おでこ体操……額に手を当て抵抗を加え、おへそをのぞき込みゆっくり5数える。

        食前や時間がある時に行う。

 

口腔内の衛生を保つことも重要なので、食前食後、寝る前の歯磨きをしっかり行う。

オーラルフレイル予防

①バランスの取れた食事をよく噛んでゆっくり食べる

②食事中はきちんと座り、よそ見しないで食べる

③食後すぐに横にならない

④話をしながら食事しない

かかりつけの歯科を持ち、定期的な検診を受け口腔内の異常の早期発見、改善に努めることが重要。

 

(研修まとめ)   

誤嚥性肺炎は、ご高齢の方が話す機会が減ったりして、大きく口を開けることも少なくなり、口の周りの筋力が衰えることで、噛む力が弱くなり、柔らかい食物しか口にしないため嚥下機能が衰えることでリスクが高まります。

普段から、大きい口を開けるように筋力をつけることが大切だと思います。

誤嚥性肺炎の予防のためには、食後は必ず口腔ケアを実施する。

痰、つば等が飲み込めなくなったら、吸引器も必要になります。

 

食事の姿勢も大切で、少しうつむき加減の方が誤嚥無く飲み込めます。