R3年12月はノロウイルス食中毒について学びました。
近年、ノロウイルスが原因の食中毒が年間を通じて発生しています。
ノロウイルスは手指や食品などを介して経口で感染し、おう吐、下痢、発熱などを起こします。
健康な人は軽症で回復しますが、子どもやお年寄りなどでは重症化したり、吐物を誤って気道に詰まらせて死亡することもあります。
<感染経路>
・食べ物→人
ウイルスに汚染された二枚貝(カキ・アサリ等)の生食や加熱不十分での喫食による感染
・人→食べ物→人
ノロウイルスに感染した調理人などを介して汚染された食品の喫食による感染
・人→人
感染者の排泄物(ふん便やおう吐物)の不適切な処理などによる感染
<ノロウイルスの特徴>
・人の腸管内でのみ増殖する(食品中では増殖しない)
・おう吐・下痢・発熱など風邪に似た症状
・潜伏期間は24~48時間
・少ないウイルス量でも感染・発症する(感染が強い)
・加熱や塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)で失活
(消毒用アルコールや逆性石けんではあまり効果がない)
<予防のポイント>
・手指の洗浄をしっかり行う
手指を介して食品を汚染しないために、手は石けんを使い流水でていねいに洗うことが重要。
ノロウイルスを洗い流すため二度洗いを心がける。
感染していても症状を示さない人もいるので、症状がなくても調理前、トイレ後、食事前など
にはしっかりと手洗いすること。
・二枚貝(カキやアサリ等)の生食は避け、中心部まで十分加熱する
(85℃~90℃、90秒以上)
食品を取扱う人(特に調理従事者)は二枚貝の生食を自粛する
・下痢等の症状がある場合は食品の取扱いに従事せず、できるだけ早く医療機関を受診する
症状が消えてからも、ふん便中にウイルスが含まれている場合があるので食品を取扱う人は特に
注意
・トイレ等の衛生管理をしっかり行う
トイレの清掃やおう吐物の処理を行う場合は、使い捨ての手袋やマスクを装着し、塩素系漂白剤
を使って適切に消毒する
<塩素系漂白剤を使用する際の注意点>
1.希釈は正しく行い、希釈液は保存せずその都度作る
2.金属製品、繊維製品では腐食や変色を起こす場合がある
3.必ず各製品の「使用上の注意」をよく読んでから使用すること
(研修まとめ)
ウイルスは冬に多く発生するとも言われているので、私達は手洗い、マスクをする基本習慣を
忘れないこと。
おう吐、下痢の症状に接したら、感染力が強いので、家族にも手洗いや消毒などを促す。
日頃の感染予防策に注意しながら介護を続けていきたいと思います。