スタッフ研修R3年9月「認知症の介護(一人で抱え込まない)」

R3年9月は認知症の介護について学びました。

 

認知症の介護は苦労が多く、報われない気持ちになることも多々あります。

治療による改善が難しい時、日頃の接し方を工夫することがストレス軽減の重要なポイントとなります。

 

・「地域で見る」意識

 認知症の方を介護する上で大切な心構えは「尊厳を守る」こと。

 認知症の人に対し、「怒り」「叱責」「否定」「強制」ばかりではうまくいかない。

 介護現場では忍耐が必要だからこそ、介護する側がゆとりをもって接するように心掛けたいとこ

   ろ。

しかし、多くの介護者が知らないうちに頑張りすぎて余裕がなくなっているので、絶対に一人で

抱え込まないでほしい。

個人や家庭で見るものではなく、「地域で見る」という考え方で取り組んでほしい。

 ショートステイや介護サービスの利用、病院の通所リハビリテーションを頼るのも一つの手。

 認知症の方にとっても、いろいろな人と話したり、ゲームをしたり、配慮したり、してもらった

 り。そういう社会とのつながりが大切。

 

・周囲は理解と感謝を

 どんなに献身的に介護していても、認知症の症状で事実と異なることを言われ、心が折れそうに

 なることは少なくありません。

実際に介護している方は誰よりも苦労して理解しています。

事情を知らない周囲の人ほどしっかり介護の苦労を知り、協力してもらいたい。

周囲の人は介護している人を癒す役割があります。

「いつもありがとう」「たまにはうちに預けてね」と感謝とねぎらいに徹してもらいたい。

 

・泥沼化しない工夫

 認知症介護の悩みで特に多いのは、被害妄想です。

 介護者からすると、とても困る症状ですが、理解し寄り添う必要があります。

 暴言や暴力の症状が出ることもありますが、そのベースには理解してもらえない患者の寂しさが

 ある。

また、認知症の方の発言をすぐに否定してしまうと、険悪化し興奮状態をあおり、泥沼化してし

まう。

自分が悪くなくても、まずは「ごめんなさい」と謝り、落ち着いてもらう。

 

あまりにひどい時はその場を離れ、時間をおくことも大切である。