R3年1月は、認知症の方へ声かけ合える町づくりについて学びました。
「認知症になっても安心して暮らせる町づくり」を目指して、認知症のことを理解し、認知症を患う人やその家族を支援する「認知症サポーター」の養成講座が各地で開かれています。
一般市民だけでなく、警察官や消防士、スーパーや銀行の従業員など全国で70万人ほどが受講し、受講者には「オレンジリング」という腕輪が配布されています。
こうした取り組みが広がるのはとても良いことですが、認知症を「知る」だけで、認知症の人や家族を支援できるものではないことも心得ておいてほしいです。
認知症の人が行方不明になった時、住民がネットワークを組んで捜索に出る仕組みを作り、その模擬訓練に取り組む町がある。
その人たちの経験談を聞くと、いくら認知症のことを知る人が増えても、いくらシステムを築いて訓練を積んでも、「人が他人に関心を寄せて声をかけ合うこと」がなければ役に立たない、ということがわかります。
目的地に行けない、自宅や施設に戻れない…が、町ゆく人々の勇気ある一声で救われた人もたくさんいます。
「おや、何か変だな」と思える人を町にたくさん増やすと同時に、「どうされましたか?」と声をかけ合える町づくり・人づくりを実現することが地域での安心した暮らしにつながります。
(研修まとめ)
認知症を患う高齢者は加齢とともに発症する疾病のひとつでもあり、認知症高齢者とその介護を担う家族への介護支援サービスが大切なことを学びました。
私事の事例ではありますが、92歳の利用者様のサービスにヘルパーが訪問すると留守でした。しばらく待っても応答もなく、連絡もつかず、チーム(介護員)と会社の数人で市内、スーパー等を探しても見当たりませんでした。
「旅行に行きたいね」と度々言っておられたことを思い出し駅へ走ると、ホームの椅子に座っておられ、ホッとしました。
認知症の利用者様は「あら、何処かに行くのですか?」と私に言われ、ご本人はケロッとした様子。
スーツを着て帽子、コート、財布を持参。切符を買う時に行き先が見当つかず迷っているご様子に、不審に思った駅員さんが声かけして救急車を呼んでくださったようでした。
私が救急車より先に会えたので、無事にご自宅に送り届けることが出来ましたが、駅員さんの判断でとても助かりました。ネットワークの大切さを痛感しました。