スタッフ研修R2年11月「清拭・部分浴をマスターしよう」「記録でよく使う用語」

R2年11月は、清拭・部分浴についてと記録用語について学びました。

 

清拭のねらい

・入浴が難しい利用者様の体の清潔を保持する

・血行促進や新陳代謝を促す

・気持ちをさっぱりとさせる

 

手順

①利用者様の体調を確認し、声かけをする

②必要なものを準備する

③体の麻痺や痛みに注意しながら衣類を脱いでもらい、寒くないようにバスタオルをかける

④顔→首の順に拭く

⑤手→腕→わきの下、胸→腹、背→お尻、足(足首より下)→脚の順に拭く

 

【注意】

・室温は24℃前後に設定し、体をひやさないように

・プライバシーに配慮した介助を心がける

・皮膚の状態なども観察し、気づいたことがあれば記録・報告する

 

現場の知恵

・恥ずかしがる利用者様への対応

 「お医者さんから言われているので、肌の状態を見せてください」と伝え、露出を最小限にして行う

 ようにすると安心してもらえた

・寒いからと嫌がる利用者様への対応

 部屋を暖かくしてから始める。

濡れると寒いと感じることが多いので、ウォッシュクロスで拭いたらすぐに乾いたタオルで拭いている

 

 

部分浴(手浴)のねらい

・入浴が難しい利用者様の血行促進を促す

・気持ちをさっぱりさせる

・感染症予防

 

手順

①手の甲を洗う…お湯の温度を確認しながら、利用者様の手を洗面器へ入れ、少し温まったら手の甲側

        からやさしくこするように洗う

②手のひらを洗う…手を返し、手のひらはやさしく指で押すようにして洗う

③指を洗う…指を一本ずつ洗う。指先から付け根に向かって洗うと血行をよくする効果がある

石けんをつけて洗った場合は、きれいな湯を別に用意して掛け流す

④拭く…タオルで押さえるようにして拭く

 

【注意】

お湯で皮膚がふやけると皮がむけやすくなるので、拭くときはやさしく押し拭きする

 

現場の知恵

麻痺側の手は汚れがたまりやすくなっているので、手浴のときに念入りに洗う

 

 

部分浴(足浴)のねらい

・入浴が難しい利用者様の清潔を保持する

・血行促進を促す

・リラクゼーションにより安眠を促す

 

手順

①足を湯に入れる…足浴バケツにお湯を入れ、温度を確認しながら利用者様の足を中へ入れる

②足を洗う…温まったら、ウォッシュクロスを使い、足の指の間、足の裏をていねいに洗う

石けんを使う場合は、ウォッシュクロスに石けんをつけ、きれいなお湯を別に用意して

掛け流す

③お湯をかける…片足ずつかかとを持って支えながら、手桶でお湯をかける

④拭く…足をバケツから出し、バスタオルで包むようにして押し拭きする

 

【注意】

座位の間、姿勢が不安定になりやすいので、ベッドサイドレールなどにつかまってもらうと安心

お湯で皮膚がふやけると皮がむけやすくなるので、拭くときはやさしく押し拭きする

 

現場の知恵

冷えが強い場合の対応

・始める前に白湯を飲んでもらったり、洗ったあと、お湯の温度を少しあげて、

ゆっくりと温まってもらう

・足浴バケツごとゴミ袋(70リットル)で包むと、温まりやすくなる

 

 

(研修まとめ)

伝わる記録を書くために、必要な専門用語をまとめ、姿勢・肢位、身体各部の名称も掲載がありました。

 曖昧な記述を避け、正しい専門用語を使うことで、より正確な記録を書くことができると思いました。