11月は、「狭心症・心筋梗塞について」勉強しました。
心臓は筋肉でできており、全身に血液を送る「ポンプ」働きをします。
心臓に必要な栄養や酸素を届けているのが、3本の冠動脈です。
狭心症とは、動脈硬化が原因となって冠動脈の内腔が狭くなり必要な栄養と酸素が一時的に足りなくなるものと、冠動脈の攣縮(けいれん)が原因となって一時的に血管が異常に細くなって起こるものの2つがあります。
症状は、数分、胸骨が締め付けられるような胸痛、放散痛と言って腕・顎・歯に痛みを感じる場合もあります。階段を上がるなど労作時に症状が現れやすいです。
心筋梗塞とは、血栓によって完全に血管が詰まり心臓の一部が壊れてしまうものです。
症状は、胸骨が締め付けられる痛みが30分以上続き、安静にしても治まらず、冷や汗や吐き気が続き、意識を失うこともあります。
このような症状があればすぐに医療機関を受診しなければなりません。
2度目の心筋梗塞は一度目と比べて痛みが軽いことも知っておくとよいです。
診断では、運動負荷心電図、ホルター心電図、RI(心筋シンチグラフィ)検査、心エコー、冠動脈造影検査、CT検査が行われます。心筋梗塞の場合心筋に含まれるトロポニン、クレチンキナーゼの血中濃度を調べます。
治療方法は、薬物療法と冠動脈インターベンション(冠動脈形成術)、バイパス手術です。
薬物療法はニトログリセリン舌下錠(発作時に血管を拡張させる)、β遮断薬(心拍数を減らす)、スタチン(動脈硬化を改善する)、アスピリン(血小板の働きを抑える)等があります。
冠動脈インターベンション(冠動脈形成術)は、カテーテル(2ミリ弱の細い管)を使用して行い、特に狭くなった血管をバルーンで広げそこに薬剤溶出性ステント(金属製の網目状の筒)を留置するステント治療が行われています。
病気の予防には、減塩、バランスの取れた食生活を心がけ、ウオーキングや自転車に乗る等の有酸素運動を無理なく継続して行い、禁煙に努めることが大事です。
私たちヘルパーは利用者様の生活習慣の改善に努め、小さな変化も見逃さず、異変に気付けば直ちに医療機関の受診を勧められるよう、生活習慣病の研修を定期的に行っていきたいと思います。
妹尾 昭美